淀川では野犬の群れにビックリしましたが、ホームレステントの多さとホームレステント住人の逞しさにも驚かされました。
河川敷に点々とあるホームレスの方の住居、ブルーテントで作られた急ごしらえのものから台風なんかではびくともしないような立派な作りのものまでたくさんありました。
ほとんどが年配の男性一人暮らしでしたが、中にはスーツを着て出勤するサラリーマンっぽい人や、小さな子供さんがいる家庭、年配の夫婦などもいて中々カオスな世界でした。
淀川大橋の下にあったハウスに幼稚園位の兄弟と両親が住んでいて表札まであったのにはビックリしながらも逞しさに感心させられました。
それまでは淀川の近くに住んでいながらも河川敷を散歩することなどなかったのですが、アニーやレイが我が家に来てから私の生活習慣も次第に変わり、今まで見たことが無い風景を見ることになりました。
新しい住居になったマンションは造りも良かったので、他の住人の生活音もまるで気にならず快適でした。
ペットを飼われている方も多かったですし同じフロアにはチビちゃんもいる家族も住んでいましたが、騒音を含めて生活全般で何かの問題に悩まされることはなかったです。
散歩に行く時にはもちろん2頭を連れてエレベーターに乗りますが、アニーもレイも人に吠え付くことなどはないので途中で人が乗ってくるのも問題ありませんでした。
ただマンション暮らしで淀川公園への散歩だけだとワンちゃんのリードを外して自由に走らせることもできないので、ワンちゃんを自由に力いっぱい走らせてやりたいといつも思っていました。
家の中でボール遊びなどで走らせていましたが運動量の多いビーグル犬、ましてや体力の黄金期に差し掛かるこの時期にこの程度の運動量ではさぞかし欲求不満だったと思います。
この時期から私の中でもっと自然に囲まれた生活をしたいという思いがくすぶり始めたのを思い出します。
アニーの場合ワンちゃんと人間との生活環境の差があまりないマンション暮らしが我々との生活のスタートだったので、この当時は自分が人間であると思っていたと思います。
絶対に我々が食べた後にしか食事を与えませんでしたが食事の場所も同じ、部屋は違いますが寝る場所もほぼ同じ、ソファーに座ってテレビを見ている時も同じソファーに座って見ている訳ですから自分が我々と同じ人間だと思うのが当たり前ですね。
ですので後にマンション暮らしをやめてワンちゃんとの共同生活になった時には戸惑っただろうと思います。
まだレイちゃんが我が家に来ていなくてアニーだけの時だったと思いますが、朝起きていつものようにリビングに出るといつも飛びついてくるアニーの様子がおかしくてビックリしました。
飛びついたはいいがその後仰向けに転がり立ち上がろうにもフラフラ、ようやく立ち上がったと思ったら千鳥足でまともに歩けない。
何か変な病気になったか?なんて思いながらテーブルを見ると昨日仕舞い忘れた焼酎のグラスが空に・・・
リビングにうっかり忘れていた焼酎の水割りをがぶ飲みして泥酔したようで、アニーの状態を見た家内が慌てて獣医さんに電話して「水をたくさん飲ませてください」とアドバイスを頂きました。
急いで水を飲ませて症状を見守っていましたが夕方頃にようやく落ち着いて、ホッと胸をなでおろしたのを今でもはっきり覚えています。
今では住む場所が違うので考えられないことですが、当時はワンちゃんとの距離が近すぎてこんなアクシデントがありました。
ひょっとしたら我々の不注意でワンちゃんを殺してしまうかもしれないとその後慎重になったインパクトのあるアクシデントでした。